自己肯定感とは、誰かと自分を比べることなくありのままの自分を認める感覚のことを言います。

学習障害や、発達障害をもつお子さんは、そうでないお子さんに比べて自己肯定感が低くなるという研究結果も有り、私達療育を行っている人間からすると、子どもの持つ自己肯定感は到底無視できるものでは有りません。

障害が軽度であれば軽度であるほど、「なんであの子はできるのに、自分はできないんだろう」というように、他の子どもと自分を比べて劣等感にさいなまれることも少なくはないです。

自己肯定感が低くなると常に失敗を恐れ、新しいものに挑戦できなくなり、また今まではできていたのに「失敗するかも」といった恐怖心から失敗してしまうこともあります。

だからこそ、周囲にいる支援者は子どもたちが自己肯定感を高く保つための働きかけをする必要があるのです。

まずは、子どもたちが「ありのままの自分」を受け入れることができるようなサポートをしてあげましょう。

しかし、子どもたちはその自己受容が苦手な子も少なくは有りません。

だからこそ、子どもたちに必要なのは「私は今のあなたのことをしっかりと認めているよ」といった、周囲の大人の言葉かけや態度なのです。

例えばいつも室内を走り回っている子が、5分間静かに座ることができた。

「静かに座れていてすごいね!」

こうすることで、脳内の神経ネットワークに「快」が繋がり、子どもさんには自己肯定感が大人にとっても好ましい行動の増加など、良い効果がもたらされます。

ベルアージュ 言語聴覚士 樋上 凡那己