学習障害(LD)

学習障害(LD)は、「読み」「書き」の能力や、計算力など算数機能に関する障害です。的確な診断・検査が必要で、ひとりひとりの能力に応じた対応策が求められます。自閉スペクトラム症やADHDなどを伴う場合もあり、それらを考慮した学習支援も必要で、家庭・学校・医療関係者の連携が欠かせません。

厚生労働省は、学習障害の読字や書字の特徴として次を挙げています。

文字を一つ一つ拾って読むという逐次読みをする
単語あるいは文節の途中で区切って読む
読んでいるところを確認するように指で押さえながら読む(これらは音読の遅延、文の意味理解不良につながる)
文字間や単語間が広い場合は読めるが、狭いと読み誤りが増えて行を取り違える
音読不能な文字を読み飛ばす
文末などを適当に変えて読んでしまう適当読み
音読みしかできない、あるいは訓読みしかできない
拗音「ょ」促音「っ」など、特殊音節の書き間違えや抜かし
助詞「は」を「わ」と書くなどの同じ音の書字誤り
形態的に類似した文字「め・ぬ」等の書字誤りを示す

上記のような症状が多い場合、医師の評価も重要となります。これまでの発達歴・既往歴などを確認し、必要な場合は頭部画像検査などが行われます。また心理学的検査によって視覚認知機能・視空間認知機能・音韻認識機能を知ることも重要です。「読み」「書き」については音韻操作、呼称の速さの能力をみることが支援につながるため、専門家(小児神経科医師など)と相談することが必要になります。

参考資料

・厚生労働省 e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-004.html