皆様、こんにちは。言語聴覚士の樋上です。
今回は、療育現場で見ることの多い「構音障害」についてご紹介します。
構音と聞いてもぴんとこないかもしれませんが、発音と聞けばわかりやすいかもしれません。
例えば「さかな」が「ちゃかな」となっているのは構音障害と呼ばれるものです。
ただし、これが構音障害と呼ばれるのはある程度の年令に達した子どもだけです。
小さい子が「ちゃかな」と言ってしまうのは仕方がないことだということですね。
子どもが正しい発音を理解するのには、他の人が話しているのを見て覚える必要があります。
では、一般的に子どもが早く覚える音とはなんでしょうか。
正解は「パ行、バ行、マ行の両唇破裂音」です。
実際に「パ」と発音すると、上の唇と下の唇がふれあい、そこから音を作っているのがわかるでしょう。
この、唇で作る音は外から見てすぐにわかる、口の形の作り方です。
だから、小さい子にお父さんお母さんのことを「パパ、ママ」と呼ばせるのは、この構音の観念から考えると理にかなっているのです。
構音障害があるお子さんについては、構音訓練を行います。
まずは検査によって、どの音が障害されているのか、なぜ障害されているのかを確かにします。
それから言語聴覚士などが子どもに対して構音訓練を行いますが、今はコロナの関係で実際には気になっているお子さんにも訓練が行えていない状況です。
コロナが収束したら構音訓練も行いたいと思いますので、気になるお子さんがいる場合はぜひお声がけを!
ベルアージュ 言語聴覚士 樋上 凡那己