自己肯定感(ありのままの自分を受け入れること)を高めるためには、“褒める”ことが大切であることはお聞きになっているかと存じます。

自己肯定感が高いと、積極的にお友達と関わることができたり、初めてのことでも挑戦できたりします。

子どもは自己肯定感を自分1人で高めることが難しいと言われています。

乳児期は、「生まれてきてくれてありがとう」や「うちの子はかわいいな」と無条件に愛され、ありのままを受け入れられる体験をしています。

これを無条件の褒めと言います。

そこから幼児期に成長すると、「靴を自分で履けていい子だね」や「ご飯をこぼさず食べられてえらい」と褒めることに条件が付いていきます。

学童期になると、よりできることが増えていくため、褒めるための条件も上がっていきます。子どもに対して、条件付きの褒め(○○ができたから褒める)を続けていくと、褒められるためには○○ができなければならないと感じ始め、「できなかったらガッカリさせるかもしれない」や「失敗したら叱られるかな…」と考えるようになります。

そうすると、挑戦することをためらってしまい、失敗する自分を受け入れられなくなります。

では、無条件の褒めをするためには、どのような言葉をかけたら良いのでしょうか。

それは、抱きしめて「大好きだよ」と伝えたり、乳児期に感じていた感情を言葉で伝えたりすることです。今日の夜から、さっそく試してみてください。

そのような言葉は恥ずかしくて言えない場合は、手紙であったり、特別な日(誕生日など)を利用したりして大切にしている気持ちを伝えてみてくださいね。

ベルアージュ 公認心理師 石川 千尋