コミュニケーションと聞いたときに一番思いつきやすいのは、言葉を使ったコミュニケーションではないでしょうか。
人は、言葉を獲得したことにより、そのコミュニティーに属する人と単語の組み合わせで会話をし、自分の思っていることを伝えたり、相手の思っていることを理解できたりします。
典型的な子供の言語の発達として、まずは人の言っていることを理解する、そこから単語の表出が始まります。
では、コミュニケーションに必要なのは言葉だけでしょうか。
もちろん、違います。表情や、身振り手振りなどの「非言語性コミュニケーション」も大切なコミュニケーションの1つです。
前述した、子供の典型的な発達として最初に出てくる非言語製のコミュニケーションには指差しがあります。人を指差す、物を指差すことによって、周りがその意図を汲んでコミュニケーションが成立します。
また、大人の表情を読み取って今は怒られている、ということも生活の上で身につけていく、大切なコミュニケーションの技術です。
ただ、今は新型コロナウイルス蔓延の影響もあり、マスクを付けている人が多くなりました。そのため、表情などを汲み取ることが難しくなっています。
公共の場でマスクを外して生活することは難しいですが、ご家庭ではマスクを外して表情を読み取る練習なども療育の一環として取り入れてほしいものです。
放デイなど療育の現場でできる非言語性コミュニケーションとしては、ジェスチャーゲームなどはどうでしょうか。
ベルアージュ 言語聴覚士 樋上 凡那己