前回の続き
「一番病」について、事業所でやったことを紹介します。
ある男児は、俺様1番!がとっても強く、自分がやっているゲームを他の子がやっていないと、仲間に入れなかったり、ことばで蹴落としてしまう場面も見られます。
事業所全体が嫌な雰囲気になることもあり、どうしたもんかと悩んでいました。
そこで。おやつを「めだまやき」にしてみました。自分でたまごを割る作業も初めての子もいるし、支援員にお願いする子もいる中、1番病の彼には、みんなにめだまやきに何をかけるか聞いてもらいました。
僕は絶対しょうゆ!と言っていた彼でしたが、
みんなから返ってくる答えが、ソース・ケチャップ・マヨネーズ・塩コショウ・ケチャップとマヨネーズを混ぜると言う子まで
おもしろいくらに答えが返ってきてびっくりしていましたが、食べ終わった後に「それでおいしかった?」と聞いていた彼の表情はとてもよく「どんな食べ方でもOKなんだね」ということを経験してくれました。
今は、ゲームの話になっても「僕はしないけど、それっておもしろいん?」と聞き返す場面も見られます。彼には、何年もかけて、気持ちを色で表したり、コミック会話やふたり絵日記なども続けてきました。
まずは「自分を知る」ことから始まり、自己と他者との違いに気づき、他者を認めていく・・・
そういう成長を見て、私たちも大切なものを手に入れた感じがしました。
いつも子どもたちに感謝です。
ベルアージュ 専門職マネジャー 竹野 達子