今号から、スクールカウンセラーの海塚先生による発達支援に関する連載がスタートします♪
海塚先生は、長らく大学の教壇に立ち、多くの功績を残されています。これまでに培ってこられた知識と経験、人脈を活かし、現在はスクールカウンセラーの仕事を中心に子どもやご家族の相談・支援に携わっていらっしゃいます。
中でも、様々な専門職が一つのチームとなって連携しながら目標を達成する多職種間の連携や、子ども一人ひとりに応じた発達支援、そしてご家族の相談・支援に力を注がれています。
そんな発達支援の第一線で活躍されている海塚先生が、発達支援Noteで皆さまの疑問やお困りごとにお答えしていきます♪
この連載が皆さまにとってお役立ていただければ幸いです。

名前:海塚敏郎Toshirou Kaizuka
所属:スクールカウンセラー
資格: •博士(心理学)•臨床心理士•公認心理師•感覚統合認定治療士

■好きな言葉
「自分らしく」
その言葉を好きな理由は?:自分を大切に、自分らしく、自分を見失うことなく、
自分のペースで、あせらず毎日を過ごすことがいかに大切か、をこれまでの
「人経験」から教えられました。

■自己紹介

教壇からの人の教育が最も長く太い線です。しかし同時に子どもの療育、保護者・教員など関係者との相談・面談がいつも平行線としてありました。

必要最小限に授業を縮小して子どもの療育やキャンプ活動、日常の個別相談兼療育をさせてもらいました。非常に熱心な学生のボランティア活動は必要不可欠でした。これらは私に取って非常に大切な実践でしたし、今の自分の根底にしっかりと居座っています。

■保護者様へ向けて一言

最近、発達障害の言葉によく出会います。発生が増えているというより関心が高まってきたり診断体制が整備されてきたのでしょうか。

どこまでが療育や支援を通して障害が無かったことにできるかは難しいことでしょうし、まずはその発達的困難の現実をしっかり見据えて対応を図っていくことは必要かもしれません。

対応は私が長くこの領域にいたこともあり、広い幅があります。

子どもの知的障害、運動障害、情緒障害、発達障害の療育です。大きなことばでくくれば発達支援です。そして家族支援を行ってきました。

具体的な個々の発達的問題や対応の仕方については別の機会に譲ります。基本的にこの領域ではいろいろな職種の連携が不可欠です。

必要に応じて医療、福祉関係の人たちとの連携が必要となります(この際の個人情報の扱いは守秘義務の法令にのっとり慎重に対応しています)。できる限りその連携を考えていきます。

私は現在スクールカウンセラーの仕事を中心に子どもや家族の相談・支援を続けさせてもらっています。

認知能力、コミュニケーション力、社会性、運動能力などで子どもはさまざまです。

大切なことは優劣を離れてその多様性としっかり向き合うことではないでしょうか。

多様性とは最近よく耳にすることばです。でもこの「優劣を離れて」ということが非常に難しいことだといつも痛感しています。

この優劣観(感)が親を悩ませ、子どもの自己肯定感の成長を

強固に阻んでいます。

物事に対してはいつも「本音」と「建て前」が錯綜しているため

純粋な人ほど苦しみます。

純粋で敏感な子どもは特にそうです。これについてはまた

お話しする機会があると思います。

 

 

次号から、海塚先生による支援のコツやアドバイスについて
綴っていただきますので、どうぞお楽しみに♪