18歳の彼の例


今回の連載は、大人になり 、日常生活をはじめて、職場や人間関係につまずいてしまう、


引きこもってしまう等、進学や就職を機に発覚しやすいこの障害の特徴と家族のかかわり方、


サポートなどを考えてみようと思います。


例えばこんなことが起こるかも? といった例を挙げていこうと思います。


・発達障害が軽度の場合、集団の中でもある程度対処することが出来るため、
 大人になるまで気づかれない ことがあります。


・進学や就職でのひとり暮らしなど、環境が変化した際、衣食住の管理が出来ない、過労や栄養失調、対人関係 から抑うつ状態になったりすることもあります。


・仕事では、臨機応変な対応が苦手で同じミスを繰り返す、指示がないと動けないなどの注意を受け、決して 手を抜いているわけではないのに努力が足りない、などのレッテルを貼られます。

そしてそのことに本人は ぴんと来ない。本人は、勤務時間中全力投球で上手に手を抜けないという状態です。
・対人関係がうまくいかず、周りの人の気持ちに無頓着、本人はふつうに答えたつもりなのに相手が怒って  しまうことが多くなる、など職場の人間が次第に離れていき、人に頼ることが出来なくなっていきます。


・家に帰ると緊張の糸が途切れ、ぐったりしてご家族にダラダラしていると非難されます。


結果、遅刻や欠勤が増え退職することになり、抑うつ気分が取れず、一日中寝て過ごす日々が続いている。


少し極端な例でしたが、お子さんの大きくなり、
進学・就職など転機を迎えた時、本人が、自立・自律し、生活している姿を想像してみてください。


これからの連載で、家族のサポートや公的なサポートの活用などをお伝えできればと思います。


次回は発達障害、成長過程のどこかで認知の問題から生活に支障が出る場面を考えてみようと思います。

介護福祉の資格スクール・ホリスケアアカデミー      
同行援護・強度行動障害支援者養成研修講師 宇田 辰彦