幼少期に見過ごしてきた特性
乳幼児期から幼児期前半での発達段階を少し考えてみましょう。
まず母親、父親との間に絶対的信頼に基づく「愛着」が形成されます。
1歳ころ
・愛着の形成:保護者(母親)とのあいだに特別な絆が形成され、人への信頼感を持つようになる。
2歳ころ
・共同注視:母親と二人で一つの対象物を眺めることで、特別な関係が生まれ愛情が深まる。
・自我の芽生え:親から離れる、戻ることを繰り返し、自分への自信をつける。母親の顔色を読み取りながら、 物事の良し悪しを学び、自我が芽生えていく。
3歳ころ
・自我のはじまり:自我が次第に強くなっていき、自分の要求を通そうとする
自閉スペクトラム障害の場合、愛着の形成や共同注視が3~4歳ころから始まり、
自我の芽生え・始まりがはっきりしないことが多いと言われています。
また、自閉症スペクトラム障害の場合、ハイハイでのあとおいがなかったり、
両親以外に預けても泣かない、ひとり遊びやおもちゃに執着するといった
行動が見られます。
次回は幼児期後期から学童期の発達段階です。
介護福祉の資格スクール・ホリスケアアカデミー
同行援護・強度行動障害支援者養成研修講師 宇田 辰彦