言語聴覚士がどのようなことをしているかというお話を前回させていただきましたが、今回は支援内容と、支援における言語聴覚士としての視点についてお話をさせていただこうと思います。

言語聴覚士としての支援は、それこそ嚥下訓練であったりコミュニケーションを含めた言語訓練であったり、更には学習支援と多岐に渡ります。

放課後等デイサービスにおいて、言語聴覚士が関わる場面といえばコミュニケーション訓練や学習支援が主とはなるでしょう。

言語聴覚士を含めた、専門職の得意とする分野は検査とその結果の分析、さらにはそこから得られたデータに基づいた支援内容の立案です。

多くの事業所で、コミュニケーションが取りづらいと感じるお子さんは少なくはないことでしょう。

では、なぜそのお子さんたちはコミュニケーションが取りづらいのでしょうか。

例えば語彙数が明らかに少ない。

使える言葉が少なければ、満足できるコミュニケーションは取れないですよね。

また理解できる語彙が少なくても、他の人が言っていることを理解することができずに、会話をすることが難しくなります。

語彙がたくさんあっても、心因的な問題で言葉がでないお子さんもいれば、声に自信がないから発声したくないというお子さんもいます。

本来、言語聴覚士のリハビリは個別療育と言われる、お子さんと1対1で行うものです。

今は放デイという、複数人のお子さんがいる中での集団療育がメインとなっているため、行う療育はいわゆるコミュニケーション面のものになります。

言語聴覚士としての支援とは、そのお子さんが集団の中に馴染んで生きやすくなるために、どのような声掛けが必要なのかを考えることではないでしょうか。

ベルアージュ 言語聴覚士 樋上 凡那己