過去、二回にわたりライフスキルを構成する 10 の能力要素についてご紹介しました。

ライフスキルを身につけることの意味を掘り下げてみると、 WHO によるライフスキルの定義から、この能力は私たちが 日々直面する問題や要求を、上手く乗り越えることを 促すものであるということがお分かりいただけたかと思います。

例えば、勉強でもスポーツでも、成果を出すためにはイライラや不安といったストレスに上手く対処して いく必要があります(情動・ストレスへの対処)。

また、そこにチームが関係しているのであれば、多様なメンバーと上手くコミュニケーションを取り ながら作業を進めていく必要があります(効果的コミュニケーション、対人関係スキル、共感性)。

成果を出していくためには、多くの課題が対象となり、それらの優先順位等を考えながら決定し、こなして いく必要があります(意志決定、問題解決)。

さらに、成果が出るということは、自らをコントロールし、行動させていった結果であるともいえます。 そのためには、自分自身の性格や特徴、長所や弱点等を正確に把握できていることが望ましいでしょう(自己意識)。

このように、ライフスキルを身につけることで、仕事でも勉強でも、スポーツでも、いま現在、懸命に 取り組んでいることで成果を出すことにつながると期待されるといえます。

宇田 辰彦

★過去のライフスキル獲得の記事はこちら