子どもたちの成長は私たち大人にとって喜びであると同時に、時に不安を感じることもあります。今回は子どもの成長・発達を見守り、関わり、支援していく中で、学童期(低学年)について一緒に考えてみましょう。
この時期の子どもは、幼児期の特徴を残しながらも、「大人が『いけない』と言うことは、してはならない」といったように、大人の言うことを守る中で、善悪についての理解と判断ができるようになります。
また言語能力や認識力も高まり、様々な事象への関心が増える時期です。
小学校低学年の時期においては、社会性を十分身につけることができないまま小学校に入学することにより、精神的にも不安定さをもち、周りの児童との人間関係をうまく構築できず集団生活になじめない、いわゆる「小1プロブレム※」という形で、問題が顕在化し、戸惑うことがあります。これらを踏まえて、小学校低学年の時期における子どもの発達において、重視すべき課題としては、善悪の判断や規範意識の基礎の形成と自然や美しいものに感動する心などの育成が挙げられます。
ここでは、重視すべき3つの点について紹介します。
- 協調性:子どもたちは、他の子どもとルールを守りながら遊びを楽しんだり、学びの中で競争したりすることで、協調性を身につけていきます。
- 共感性:自分よりも年少の子どものお世話をする中で年上としての役割を覚えていきます。
- 自分への自信:学校では学習に積極的に取り組むことが求められたり、集団活動に参加することが求められたりします。その中で子どもは様々な力を身につけ、自分は他者の信頼に値する人間であるという自信を持つようになります。
お子様の成長には個人差があり、一人ひとりのペースが違います。
見守り、時には適切なサポートをすることで、お子様は着実に成長していきます。
一緒に子どもたちの未来を育んでいきましょう。
(※小1プロブレムとは…小学校入学後に新しい環境や学習内容に適応できず、
1)集団行動がとれない。
2)授業中に座っていられない。
3)先生の話を聞かない。などの状態が続くことを指します)
株式会社ベルアージュ 就労生活支援事業部 エリアマネジャー 兼
発達支援事業部 東広島エリアマネジャー
宇田 辰彦